2008年のMLBも、開幕から早くも1ヶ月以上が経過。ヤンキースに所属する松井秀喜選手、井川慶投手は、今季もニューヨークで存在感を存分に見せつけています。しかし、アメリカ東海岸で活躍する日本人メジャーリーガーは、この2人とボストンの松坂大輔投手だけではありません。ニューヨークのお隣り、フィラデルフィアのフィリーズでは、38歳の田口壮選手が、地味ながら着実な貢献を続けているのです。
この田口選手は、松井選手やイチロー選手のように、チームの中心となるスーパースターではありません。打率3割以上を常に残すわけでも、30本以上のホームランが打てるわけでもありません。田口選手は、ときに守備固めとして、代走として、代打として、その時々に与えられた役割をこなすロールプレーヤー。もともとメジャー入り当時も注目される存在ではなかった田口ですが、状況に応じて何でもできる「スーパーサブ」として、自らの生きる道を切り開いていきました。そして2006年、当時田口選手が在籍したカージナルスは、低い前評判を覆してワールドシリーズを制覇。マイナー契約からスタートした田口は、ついにチャンピオンリングを獲得し、アメリカンドリームは見事に完遂したのでした。その年、過去最優秀監督賞を4度も受賞したカージナルスの名マネージャー、トニー・ラルーサに話しを聞いたとき、彼がこう言ったのが忘れられません。
「これは君が日本人だから言うわけではない。ソー・タグチは、ほかの誰よりもこのチームに貢献してくれている選手だよ」。
今季からフィリーズに移籍した田口選手は、新天地でも相変わらず献身的なプレーを続けています。週末には、ニューヨークから車で2時間のフィラデルフィアに足を運び、この田口選手のプレーを見てくるのも良いかもしれません。また7月には、フィリーズはニューヨークでメッツと対戦します。このカードも見逃せません。注目度は低くても、いなくなったらみんなが困る男。こんな格好良さもあるのです。田口選手の着実な足取りを、私たちは決して忘れるべきではないのです!
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