ニューヨークのMATSUI選手は松井秀喜だけじゃありません
Written by : 杉浦 大輔
2005/8/19

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試合中のケガでしばらくマイナー落ちしていた松井稼頭央選手が、ニューヨーク・メッツに遂に復帰を果たしました。今季は、開幕から思うように実力が発揮できず、盛大なブーイングに晒され続けてきたカズ松井。そんな苦境に追い打ちをかけるように、不運なケガにまで見舞われてしまっていたのです。鳴り物入りの前評判で入団しながら、期待に答えられないまま過ごした約1年半。ようやく復帰は果たしたものの、「これから数ヶ月がニューヨークでの最後の日々か?」といった厳しい声も、意地悪な地元記者から最近はよく聞かれます。

しかし、そんな苦しいシーズンのなかでも、ここまで決して変わらないことがあります。容赦のないファンやメディアたちに比べ、メッツの同僚たちは、実力を発揮出来ない稼頭央選手を、意外なほど一生懸命にサポートし続けてきたのです。

「カズが活躍すると本当に大きい。彼はメッツに絶対に必要な選手だからね」(クリフ・フロイド選手/談)。
「ミスをしても下を向いて欲しくない。カズは実力はあるんだ。問題は精神面だけなのだから」(トム・グラビン投手/談)。

こういった言葉だけでなく、実際に稼頭央選手が貢献したときのメッツベンチの湧きかたは尋常ではありませんでした。彼が1本ヒットを打てば、多くの選手が手を叩き、まるで、我がことのように喜んでいたのです。きっとカズ松井は、不調のなかでも、同僚たちに期待させる特別な“何か”を示していたのでしょう。そして、その“何か”の存在に気付いていたからこそ、チームメートたちは稼頭央の背中を必死に押し続けていたのでしょうね。

今季のMLBも、残り2ヶ月間。厳しい世論のなか、今後のカズにどれだけの出場機会が与えられるかはわかりません。しかし、同僚たちの温かいサポートが示すとおり、彼には実力は間違いなくあるわけです。
そして、つねにせっかちだけど、結果を出せばすぐに手の平を返し賞賛するのがニューヨーカー、ニューヨークとは、『セカンドチャンスの街』でもあることをお忘れなく。

こんな環境なのだから、日本が生んだ俊才・カズ松井にも、必ず逆襲のチャンスは残っているはず。これからしばらくは、松井秀喜選手だけでなく、ニューヨークでの生き残りを賭けて戦う、もう1人の松井にも注目です!

■掲載されている情報は、予告無く変更されることがありますのでご了承下さい。(2005年8月時現在取材)

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