5月に左手首を骨折した松井秀喜選手が、今シーズン中の復帰に向けて着実に近づいています。
フロリダ州タンパに移動してのリハビリも順調なようで、7月下旬には痛みもだいぶ和らいだという報が伝わってきました。このまま順調にいけば、8月下旬か9月にはメジャーリーグの舞台に戻ることができそうな気配です。この朗報は、松井選手に絶対の信頼を置くヤンキースの同僚たちにとっても、なによりのうれしいニュースだったでしょう。とくに今後、ヤンキースの日程は一段と厳しさを増します。8月18日から、宿敵レッドソックスとの4日間で5戦という大決戦、そのあとも、投手力の良いチームとばかりの試練のカードが続々と待ち受けています。今季の優勝の行方は、この時期の戦いに大きく左右されることになりそうです。
運命の1ヶ月を迎えるにあたって、8月中は難しくとも、なんとか9月頭あたりには頼みの松井選手に戻って欲しい! ヤンキース首脳陣にはそんな目論見があるに違いありません。
ただ……。早期復帰報道を嬉しく感じる一方で、一日も早いカムバックを目指しトレーニングを続ける松井選手を見て、若干不安にもかられます。誰よりも責任感の強い松井選手が、チーム状態を見かねて復帰を焦りはしまいか、という不安です。「手術後の経過は順調」とはいえ、繊細な手首の故障とはトリッキーなもの。リハビリも、慎重に様子を見て休息をとりながら取り組まないと、逆に回復が遅れる例があるとよく言われます。
今季のヤンキースは、プレイオフ進出を逃すかもしれない瀬戸際にいます。その破滅を避けるために、松井秀喜が欠かせない戦力であることは間違いありません。だがそれでも、松井の今後の実り多き野球人生を考えると、絶対に無理はして欲しくない。万全を期して欲しい。強行スケジュールで戦う仲間たちを見て、どんなに使命感にかられようと、焦って欲しくはないのです。幸い、今季は4年契約の1年目で、来季以降の立場は確保されているので、私たちも、ニューヨークであと3年間は必ず松井選手の勇姿が見ることができるのです。まだ32歳と若い松井選手の未来に比べれば、「ヤンキースのプレイオフ逸」という悪夢ですらも、ほんのちっぽけなものではないでしょうか?
日本の誇り、松井選手には、すべてのドクターから120%のお墨付きが得られた状態で初めて復帰の打席に立って欲しいものです。れが今年中であっても、そうではなくても……。
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